お寺のこと
成満寺の歴史
成満寺は1603(慶長8)年、元阿弥陀堂と称し仏堂として建立されたことに始まります。
「丹波国御下寺開基之帳」(龍谷大学図書館所蔵)より
御本尊である阿弥陀如来は1691(元禄4)年に2月3日に本願寺より拝受したものと伝えられています。
その後、1712(正徳2)年8月21日に寺号公称が許可され、成満寺となりました。
以来、400年に渡って今日まで宗祖親鸞聖人がお示し下されたみ教えを護持発展に勤めて参りました。
お盆やお彼岸を含め、年間を通して様々な行事がございます。
どなたでもご参拝ください。
成満寺の乳イチョウ
「ほんまにお乳みたいに見える木!」と訪れた人が驚嘆されるのが成満寺の乳イチョウです。
1603年の創建当初から境内に植えられていたとされ、推定樹齢は400年。
その間徐々に作り出され、幹や枝に無数の乳が垂れ下がり、
大きいものは、直径15センチ、長さ60センチにも達している。
原因は書物によると、木の栄養分が一処に溜まって垂れ下がったものであるという。
いつ頃からの言い伝えかはっきりしていないが、「乳がたくさんあるイチョウの木に祈ると乳が良くでる」
といわれ人工乳の普及していなかった時代には、母乳の少ない母親が遠くからお参りして乳を持ち帰り、
樹皮を削って煎じて飲んだという。戦後も遠方からお参りしてこの乳を持ち帰った母親があった。
現在は定期的な剪定等を行いながら、大切に維持管理されている。
成満寺の太鼓堂
境内の太鼓堂はその構造と云い、高くそびゆる姿こそ平安の建築を思わしめ近在に稀にみる建物です。
内部は2階になっており、お堂の上部には、現在も大太鼓が保管され、かつては周囲に時刻を告げる
合図として使用されたり、法要の開始に先立って使用されたりしていました。
また、建物自体は昔から「番屋(ばんや)」とも呼ばれ、地域に親しまれながら
今日まで大切に維持管理されています。
即如門主 御巡回御手植記念樹
昭和57年12月2日、西本願寺第24代即如御門主(前門様)が、御巡回の際に御手植えいただいた
記念樹(後方の八重桜)と記念碑です。
雅楽の楽器
成満寺では、かつて、ご門徒のメンバーで雅楽を練習し、当寺や近隣寺院の法要へ出向き
演奏していた経過があり、現在も当時使用していた貴重な雅楽楽器の打物である、
鞨鼓(かっこ)、楽太鼓(がくたいこ)、鉦鼓(しょうこ)が残されています。
親鸞聖人御像
令和4年7月、ご門徒7名の尊い懇志により、成満寺境内に親鸞聖人御像が寄進されました。